2023.02.17
長寿ホルモン アディポネクチンとは?
「脂肪って何?」そう聞かれると、多くの人がお腹の肉をつまんで、嫌そうに「コレでしょ」と答えます。つまり「脂肪」のイメージはあんまり良いものではありません。しかしながら最近では、脂肪は単なるぜい肉(エネルギーの貯蔵庫)ではなく、自らがホルモンの産生を行い、身体のバランスを整える働きを持つことが明らかとなっています。この脂肪から分泌される善玉ホルモンの一つがアディポネクチンです。アディポネクチンの作用は、広範囲に渡ります。特に肥満や糖尿病、メタボリックシンドロームに予防効果があると言われています。また、血管修復作用や高血圧、心臓疾患の予防にもその効果が期待されています。100歳を超えた長寿の方では、血液内のアディポネクチン濃度が非常に高く、アディポネクチン濃度の高いマウスは、通常のマウスと比較して、長生きすることが明らかとなっています。このようなことから、アディポネクチンは「アンチエイジング」の重要な源であると考えられ、「長寿ホルモン」とも呼ばれています。私たちの身体は、ひとつ間違うと、「脂肪」は「死亡」を招き、diet(ダイエット)はdie(死)を招きます。そうならぬようには、脂肪ホルモン(アディポネクチン)を増やすことが非常に重要なのです。嫌われ者である「脂肪」を味方にするためにも、アディポネクチンを増やしたいですね。